今日であてんぽ卒業の生徒さんがいて、一抹の寂しさと彼女のこれからの事などを思って、でもいつも通り接しようと決めていた。mちゃんは、お母様のお話によると、春の発表会後から継続か退会か悩んでいたようだ。それでも、何でも頑張るタイプの子なので、あてんぽの「はい、これが終わったら、次はステップ受験その後は、クリスマスに発表会・・・」のノリには学校でも行事の度に重要ポストについた彼女にはきつかったのでは・・・。と、ピアノの練習も以前ほど気が乗っていなかったのはわかっていた。そして、悩んだ末に今月初め、退会を決意。そしてそれを自分の口で自分の言葉で私に話しをした彼女にまず、驚き、一応次のアンサンブルの練習にも入ってしまったのだからそれをして卒業は?とも提案したが、意志が固いようだったので「でも、もうmちゃんの中では決めているのよね。だったらもう、私は何も言わない。中学に行っても、笑顔を忘れず、何にでもチャレンジするmちゃんでいてね」とその時は話をした。そして、今日がお別れの日。冷たい雨が降る中、お母様と最後にご挨拶をして、mちゃんは私に「先生、お手紙書いたから・・」って私に封筒を差し出して、きちんと「ありがとうございました。」と頭を下げて帰って行った。手紙には春から退会を悩んでいたこと。それを言い出せなくて私やペアの子に迷惑をかけてしまったと謝まり、でも音楽を楽しむことが身についてよかった事などがmちゃんらしい言葉で綴られていた。
15年以上前に「辞めさせてあげることも必要」という先輩講師の方の講座でのお話を聞いたことがあり、その時は「え~っ、せっかく続けているのに」とあまり理解
できないでいた。でも、先日れしぴにいらしてくれた現、大学生の子が中2の時に、嫌々弾いているのがわかり「もう、可哀想だから卒業でいいと思います」とお母様に電話をかけた事もあった私なのに、最近では「嫌々でも、それは誰もが通る道」とばかりに「何とかできるはず」の手を打っていたことの方が多いよな・・。と思った。
「辞めさせてあげる勇気」は苦痛を伴うけれどピアノばかりが音楽ではないし、何かを得ようと思ったら、何かを手放すことは誰にでもあることなのだから、生徒さんの今を見極めて行動をとらないといけないな。と痛感。でもね、今在籍中のあてんぽの生徒さんは誰も嫌々弾いていないので、もし「嫌々弾く日」があっても「辞めるのは今は駄目です。」っていうからね。

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